【完結】最高糖度のキミが好き



「私、か、家族で来てたんだけど、はぐれちゃって、そしたら日野くん、見かけてっ」



 上擦るようになりながらも必死に頭を動かして佐々木さんに弁明する。



 一瞬日野くんの言葉を遮ったような気もするけど、これで大丈夫なはずだ。ぎゅっと手のひらを握りしめていると、彼女の周りの女子たちは「なんだあ」と張り詰めた雰囲気が柔らかなものに変わっていった。



「二人とも教室で話してるの見たことないしさ、逆に付き合ってるのかと思ってびっくりしちゃった」

「ね、なんか全然絡みないほうがそれっぽい雰囲気あるよね」



 しかし、佐々木さんだけは納得がいっていないようでこちらを白けたような目で見ている。



 とにかく私だけでもこの場を離れなければ。日野くんに変な噂が立ってお仕事の邪魔になってしまったらまずい。