「うん。五十嵐さんは何にも気にしないでいいんだよ。ぶつかってきてもいいし、俺で良ければ好きなだけ触って、腹がたったらサンドバックにでもしてもいいし。結構丈夫だし五十嵐さんの腹パンなら何十発でも受けれるんじゃない?」



 日野くんは、先ほど緊迫していたのが錯覚だったかのように柔らかな雰囲気を纏っている。少し子供っぽい口調に強張っていた身体の力が抜けてきた。



「なにそれ、腹パンなんてしないよ……!」