【完結】最高糖度のキミが好き



「じゃあ五十嵐さんは今一人暮らしなの?」



「うん」



 頷きながら、私は疑問に思った。私は日野くんにそんな話をした覚えはない。



 両親が仕事で家にあまりいないことは芽依菜ちゃんに話をしたけど、海外赴任についてまでは伝えてない。両親がすぐ傍にいないことを伝えるのは、無用心だと止められているからだ。八百屋のおじさんには両親が娘をよろしくと挨拶をしていたけど、なんで彼は知ってるんだろう。先生から聞いた……? 問いかけようとすると、日野くんは「なら俺と一緒だ」と笑う。



 そういえば、彼は一人暮らしをしていると言っていた。食べるのは好きだけど、料理を作る時間があまりとれなくて、それで女の子たちからのごはん作りの申し出を断っていたっけ……?



「俺さー、基本朝は食べないし、夜は大抵仕事だから差し入れとかで済ませちゃうんだよね。打ち合わせついでにー、とかざらだし。だから五十嵐さんに作ってもらうご飯が唯一の食事でさ。最近すっごく調子いいんだよね」