何やってんだ俺は。
倉科が瑞季に気に入られようが、何をされようが俺には関係ないはずなのに。
今まで拒否されたことがなかったからなのか、ちょっと不満げな瑞季は、強引に連絡先を交換してからその場を去った。
倉科天音は、俺が1番に見つけたから。
他の奴に取られたくない。
なんて、俺にしてはらしくない考えが頭をよぎる。
その気持ちをぶつけるように、倉科の細い腰に片手を添えキスをした。
初心者にいきなり深いのはキツかったかな。
予想通り息切れしてるのと、目に涙を貯めて上目遣いでこっちを見上げて、ぎゅっと俺のシャツを握っているのを見て何も思わずにはいられない。
もっとしてって言ってるようなものだ。