「同じクラスの倉科。瑞季は話したことないから分からないと思う」


「えーー、誰だ?関わりない人は名前覚えてないから分かんねーわ。そんな名前の奴居たような気がするような……」


やっぱり知らなかった。

まぁ、俺も最近覚えたばっかだけど。


別れ際に「倉科ちゃんを見かけたら教えてくれ、話してみたい」と言われた。


あーあ、瑞季が倉科に興味を持ち始めてしまったよ。


余計なこと言わない方がよかったな。……まぁ、倉科は瑞季みたいなの苦手そうだから多分大丈夫だろう。


と思っていた矢先、家で書道の練習をする為に道具を教室まで取りに行くと、倉科1人だけが残っていた。


しかも隣には暇を持て余してる瑞季。こんな偶然ある?



彼女の初心な反応が面白いらしく、からかって楽しんだ後、俺ともキスしよって持ちかけていた。

瑞季が強引に迫ってるのを見て、心の中に嫌悪感を感じて無意識で止める。

……やめろ、倉科に触るな。