さっき、気が滅入ってるって言ってたのはどうした?って突っ込まれそうなほど単純だな。
慧くんと勉強するだけでも十分やる気が出るのに、さらに私を喜ばせることを口にする。
「気が早いけど、期末が終わったら冬休み入るからまたデートしよ」
デートって単語を聞いただけで、
ぱぁぁっと顔が明るくなった。
私を笑顔にさせてくれる、魔法の言葉だ。
迷わず何度も首を縦に振る。
「しよしよ!!絶対追試にはなりたくない!」
「ははっ、すげー嬉しそうにするじゃん」
だって、嬉しくてつい顔に出ちゃうんだよ。
私だけはしゃいでるように見えるけど、慧くんだって顔が緩んでるの知ってるからね?
よし、テストを乗り越えたら、デートが待ってる!!がんばろ!
と言うわけで、
さっそく次の日の放課後、慧くんにうちまで来てもらって勉強会を開くことになった。
すっかり家族に気に入られてるから、親も二つ返事でOKしたし、心音と結音も大歓迎って感じ。
「先生、よろしくお願いします!!」
「まーす!」
兄弟揃って元気よく声を出せば、慧くんは優しく微笑む。
「そんな大したもんじゃないよ」
3人ともお世話になってるんだから、
私にとっては先生みたいなんだ。


