綾羽の言う通り、もっと堂々としなきゃ。
長い長いリハーサルが終わって、自分のクラスを応援していた生徒や先生が次々と教室へ帰っていく。
体育委員の私は、ライン引きを片付けるために倉庫まで運んでいった。
戻ろうとした時に、どこからか小さな話し声が聞こえる。
……誰かいるの?
倉庫の裏側をこっそり覗いてみると、
そこには篠宮くんがいて。
あ、篠宮くんだ。こんな所でなにしてるんだろ?
「しのみやく……」
「篠宮くんが好きです!付き合ってください!」
「……っ!!」
話しかけようとしたけど、咄嗟に隠れた。
ここからはよく見えないけど、
多分女の子もいる。
呼び出されてたんだ……!
篠宮くん、好きな人がいるって宣言してたはずだけどそれでも告白する子がいるのか。ほんっとにモテモテだね。
急に言われても、簡単に諦められないって思いがあるのかな。
「悪いけど、気持ちには応えられない」
間髪を入れずに断ってくれて、ホッとしたのはほんのつかの間。
「知ってるよ、同じクラスの子が好きなんでしょ?
でも、どうしても諦めきれないの!
正直、篠宮くんが好きな人ってそこまで可愛くなくない?地味で大人しそうって言うか……絶対私の方が釣り合ってると思う!
そりゃ藍沢さんと付き合うって言われたら諦めるけど……納得いかないよ!!」


