ぐいぐいと背中を押されるけど、怖気づいてなかなか一歩を踏み出せないでいた。
ファンの子たちが次々とタオルや差し入れを渡すのを微笑んで受け答えしている、超絶イケメン2人。
あの中に混ざってもいいのかな……
躊躇いながらも、人だかりの後ろの方に恐る恐る近づく。
篠宮くんが私を見つけて、嬉しそうに笑顔で手を振ってくる。
それに気づいた女子達の視線が一気に私に向けられ、いたたまれなくなった。
『あなた、篠宮くんの何なの?』って言われてる気がして。
ひえっ……む、無理!!!
注目されることに慣れてない私は、逃げるように綾羽の背中に隠れた。
綾羽がよしよし、と頭を撫でてくれる。
「逃げなくてもいいでしょ。別に悪いことしてないんだから、堂々としていればいいんだよ」
それはそうなんだけど……視線がすっごく痛いんだよ!


