篠宮くんとふたりきりで、ヒミツのキス。



***


じめじめした梅雨が明けて、だんだんと汗ばむようになった。

篠宮くんに告白され浮かれていた気分は、直後に控えている学生の二大イベントのひとつ……体育祭の存在で一気に現実に戻されることに。


 
遠くのグラウンドでワイワイと聞こえる声を、隅っこで綾羽と座ってぼんやり聞いていた。

今日は体育祭前日のリハーサル。


本番じゃないのに周りの熱量がすごくて、ただ圧倒されるしかない。


運動部の子と文化部の子が平等になるようにクラス分けされてるから、きっといい勝負になると思う。


私のクラスも「やるからには優勝しよう!」と一致団結してて、競技のメンバー決めから練習までみんな真剣に取り組んでた。


それを見てると、こっちも自然とやる気になってくるんだ。

運動音痴だから、足引っ張らないようにしないと!



――午後3時

私と綾羽は自分の出る競技が終わり、ラストの一番盛り上がる種目であるクラス対抗リレーを静かに観戦している。


さっきまでよく見えるところで見てたんだけど、あまりの暑さに限界が来て涼しい場所に移動したの。

気温は30度……どうりで汗が止まらないはずだ。

ずっとそこにいたら倒れそうなんだよね……ほんと、よくいられるよ。