兄貴がアイツを説得しようとしたけど、
やっぱり聞く耳を持たなかった。
それから2年と8ヶ月、俺は不本意ながら毎日勉強漬けの生活を送ることになる。
・平日に1日最低5時間、土日は12時間以上勉強する
・学校、用事以外の外出禁止
・テストと模試の点数が下がったらスマホ没収
みたいなルールを勝手に決められ、監視されるのはすげー苦痛だし何度も逃げ出したくなったよ。
いわゆる、スパルタ教育って言うやつ?
よく2年以上も耐えたな、俺。
同級生が遊びに行ってる中で、俺だけが年上の受験生に混じってひたすらシャーペンを動かしてた。
手の使いすぎで腱鞘炎になったし、今思えば地獄だわ。
精神を病みそうになった寸前に、瑞季達が「ちょっとだけ外に出れるか?」と電話をかけてこっそり差し入れを持って来てくれたのがマジで救われた。
じんわりと温かいココアとアイマスクって、こんなに嬉しいと思えるんだな。
『いやー、缶詰で勉強やらされて逃げ出さないお前が偉いよ。これぐらいしかできなくて、ごめん。俺らは慧の味方だから、いつでも頼れよ!』
『私たちにできることがあれば何でも言って!
親友でしょ?』


