「多分、俺の人生そろそろ終わりかなって覚悟してる、幸いに凛は俺がいなくなっても大丈夫だから、安心したよ」

廉は何を言ってるの?
人生終わりってどう言う事?
廉も私を置いて行っちゃうの?
涙が溢れて止まらなかった。

「凛?どうした?」

「廉、いなくなっちゃうの?」

廉は私を引き寄せて抱きしめた。

「凛、お前、悲しんでくれてるのか?」

廉は私を見つめ、キスをした。
今までずっと側に居て支えてくれていたのに、廉とのキスは久しぶりだった。

「ずっとこうしたかった、凛、愛してるよ」

それから廉の体調が悪化した。
廉はずっと病気のことを黙っていた。
私が好きな人を余命宣告されて少しの時間しか一緒にいられなかったから、私を愛してくれていたがあやふやな気持ちで友達関係を続けていたに違いない。

それからまもなく、廉はこの世を去った。
あっという間だった。
私には誰も居なくなった。