結ばれない運命〜愛する人は空の彼方へ〜

「子供いるのか?」

「しかも血の繋がりがないの」

「はぁ?」

「それで彼はあと余命一年」

「余命一年?」

誰だって驚くよね、私が一番驚いているんだから……

「凛、マジに目を覚ませ、お前何考えてる」

「だって好きになっちゃったんだもん、もう戻れないよ」

廉はふっと息を吐き言葉を発した。

「凛、あいつの側にいても一年しかいられない、そのあと子供は凛が見るのか?」

「うん」

「十年前から全然変わってないな、どうしていつも凛は考えないで行動しちゃうんだよ」

「ひどい、ちゃんと考えてるもん」

廉は首を横に振り否定した。

「今あいつにふられたんだから、ちょうどいい、ここにいろ」

現実を突きつけられて何も言い返せなかった。
ふられた、そうだ、私ふられたんだ。

「アパートに帰る、あっ、もう解約しちゃったんだ」

「まったく、いいからここにいろ、行くところないんだろう」