虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

 そのやり取りを見ていたアルトリシアは、部屋を守る人間が常にふたりいなければならないらしい、と察した。

(たしかにふたりいる方が安心かも?)

 彼女にも今は姿を隠したふたりが付きっきりで側にいる。ゼノハルトと離れる不安はありつつも、ひとりでいても大丈夫だと思えるのは彼らの存在があるからだ。

「それじゃあ、先に部屋で待ってるね」

 父に言ってから、来た道を戻り始める。廊下は長く、似たような景色が続いていたが、来るまでに周囲を観察していたおかげでどう行けばいいかわかっていた。



(ひとりになったのって久し振りかも)

 歩きながらアルトリシアはふとこれまでを振り返る。