虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

「ありがとう、ございます」

「もう敬語は使わなくていい。正式に親子になったのだから」

 伸びて来た大きな手が涙の跡を拭う。

「あ……ありがとう……」

「それでいい」

 そうしている間も、アルトリシアの頭の中は大騒ぎだった。

『なんなんだよ、あいつら! アルティに好き勝手言いやがって!』

『落ち着けよ、ルブ』

 一連のやり取りを窺っていたルブが激しく怒り狂っている。サフィがなだめても聞く気配がない。

『兄貴はなんとも思わないのか!?』

『人間なんてあんなもんだろ。放っておけよ』

『そんな冷静になれるかっての!』

(ありがとう、ルブ。でも私、もう大丈夫だよ)