アルトリシアが震える手でゼノハルトの服の裾を握った。
いないものとして扱ってくれればいいのに、それさえ許されないのだ。
「てっきり事故で死んだとばかり」
「神子エルツの加護があったのだろう」
さりげなくゼノハルトがアルトリシアを自身の背に庇った。悪意のある視線から守るように、心ない言葉を聞かずに済むように、と。
「神子の加護? そんなものがその出来損ないにあるわけがないでしょう」
「そうよ! 明かりも灯せない役立たずなのに!」
甲高い声で妹のメルニエラが笑う。引き継ぐようにマイネス子爵夫人も嘲笑した。
いないものとして扱ってくれればいいのに、それさえ許されないのだ。
「てっきり事故で死んだとばかり」
「神子エルツの加護があったのだろう」
さりげなくゼノハルトがアルトリシアを自身の背に庇った。悪意のある視線から守るように、心ない言葉を聞かずに済むように、と。
「神子の加護? そんなものがその出来損ないにあるわけがないでしょう」
「そうよ! 明かりも灯せない役立たずなのに!」
甲高い声で妹のメルニエラが笑う。引き継ぐようにマイネス子爵夫人も嘲笑した。

