虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

 胸の前で爪の先だけ指を重ね、手で作った輪を前方に向けて礼をするように軽く倒す。初めて目の当たりにした行為はアルトリシアを戸惑わせた。

「エルツ教の信者たちだ」

「エルツ教……」

「魔石信仰とも言う」

 ゼノハルトの説明によると、彼らは魔石を神からの贈り物だと考えている。よってそれを扱う神子を崇拝し、贈り物を不当に汚す魔獣を疎んだ。

 それを聞き、アルトリシアはゼノハルトの耳に顔を寄せる。

「エルツさんってなにをした人なんでしょう」

 さすがの彼も驚いたように目を丸くする。