虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

 領地は半分以上が山や森で覆われており、領民の数も少ない。街というよりは村がぽつぽつと存在する土地に、父のマイネス子爵が不満をこぼすのを何度も聞いた。

 アルトリシアも数えるほど行った経験があるが、広くも賑やかでもない街だった。

(たくさん人がいるってどういう感じだろ)

 屋敷の中で虐げられるだけだった日々のせいで、いまいち想像ができない。

(でも、とっても楽しみ)

 気持ちが急いて、床につかない足を軽く振って動かす。

 馬車に揺られながら、そのあともゼノハルトと他愛ない話をした。



 王都にはゼノハルトが言っていた通り、一瞬で到着した。