これがマイネスの家なら、熱い茶の入ったカップを投げつけられるに違いない。しかしこのエクレル家にそんな人間はいないと、もう知っている。
「おいしいですか……?」
反応を待ちきれずに聞いたアルトリシアへ、ゼノハルトは表情を揺らさずに頷いた。
「紅茶の良し悪しはわからないが、特別な味がする」
その言葉の直後に、彼はアルトリシアをそっとなでた。
「きっとお前が心を込めて淹れたからだろうな」
「お代わり、いっぱいあります」
褒められたのがうれしくて、まだ半分も飲み終わっていないのにそんなことを言ってしまう。
「おいしいですか……?」
反応を待ちきれずに聞いたアルトリシアへ、ゼノハルトは表情を揺らさずに頷いた。
「紅茶の良し悪しはわからないが、特別な味がする」
その言葉の直後に、彼はアルトリシアをそっとなでた。
「きっとお前が心を込めて淹れたからだろうな」
「お代わり、いっぱいあります」
褒められたのがうれしくて、まだ半分も飲み終わっていないのにそんなことを言ってしまう。

