「誰かいたのか?」
用を伝えるよりも早く、ゼノハルトは部屋の中を確認する。
(サフィたちと話してるの、聞こえたのかな)
ふたりについては親切にしてくれている人たちの誰にも言えていない。彼ら自身、言わない方がいいと言っていたのもあり、アルトリシアは嘘をつく申し訳なさを感じながらも目を逸らしてごまかす。
「ううん、ぬいぐるみとお喋りしてたんです」
ほら、とアルトリシアはソファに座らせていたぬいぐるみを差し出す。ゼノハルトが最初にくれた熊のぬいぐるみは、彼女の宝物だ。
「それならいいが」
ゼノハルトは納得しているようで、警戒するように目を細める。
用を伝えるよりも早く、ゼノハルトは部屋の中を確認する。
(サフィたちと話してるの、聞こえたのかな)
ふたりについては親切にしてくれている人たちの誰にも言えていない。彼ら自身、言わない方がいいと言っていたのもあり、アルトリシアは嘘をつく申し訳なさを感じながらも目を逸らしてごまかす。
「ううん、ぬいぐるみとお喋りしてたんです」
ほら、とアルトリシアはソファに座らせていたぬいぐるみを差し出す。ゼノハルトが最初にくれた熊のぬいぐるみは、彼女の宝物だ。
「それならいいが」
ゼノハルトは納得しているようで、警戒するように目を細める。

