虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

 娘を安心させるように言うと、ゼノハルトは彼女の目尻に残っていた涙を親指で拭った。そのまま頭に手を滑らせ、柔らかい髪を撫でる。

「お前のぬいぐるみほどいい抱き枕にはなれないが、それでもいいか」

「ぬいぐるみよりパパの方がずっといい」

 ゼノハルトの腕に包み込まれ、アルトリシアはほうっと息を吐いた。

 ずっとこのぬくもりを求めていた。マイネス家にいたつらい日々も、いつか愛されたいと願い、優しさに飢えていた。

 欲しいものをすべて与えてくれたのはゼノハルトだ。