虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

「なんにも、いらないの」

 アルトリシアは涙を手で拭って、ゼノハルトにしがみつく。

「パパがいてくれたらいい」

「それだけでいいなら、いつまででもそばにいよう」

 父の温かさに触れ、だんだんとアルトリシアは落ち着いていった。

 夢ぐらいで泣いて騒ぐなど、申し訳ないことをしてしまったと落ち込むが、ゼノハルトは彼女の涙が引っ込んで安心したようだった。

「今夜は一緒に寝るか。人のぬくもりがあった方がいいだろう?」

「いいの? 明日早いって言ってたのに……」

「騎士だった頃ならば、寝坊どころか除隊処分になる時間帯だ。なんの問題もない」