虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

 意地悪などという顔ではない。姉を徹底的に虐め、痛めつける喜びに歪んだメルニエラの笑みは、もはや邪悪と呼んでもおかしくなかった。

「も、う……足、動かないの……。だから……」

 アルトリシアは動けないながらも両手で自分の顔を覆い、少しでも妹から逃れようと後ずさった。

「この間、戦場の話を聞いたの」

 メルニエラはいったいなんの話をしているのか。わからないながらも、アルトリシアは嫌な予感を覚えて浅い呼吸を繰り返す。

「すっごくおっきい傷ができた時は、焼いて塞ぐんだって」

 彼女がなにを考えているのか、そのひと言で理解する。

「あんたのその怪我、治してあげる」