アルトリシアは喉をかきむしって空気を求め、地面を転げ回って妹に助けを乞うが、メルニエラが素直にそれを聞いた例はない。姉が気絶するまで残酷な遊びを続け、意識を失ったら失ったで顔に水をかけて強引に目を覚まさせた。
火球から逃げながら、アルトリシアは泣きじゃくっていた。
こんな目に遭わなければならない理由はわかっている。彼女が両親の求める魔法使いではなく、それどころか一般人にも劣る出来損ないだから、せめて神子のメルニエラの役に立つよう尽くさなければならないのだ。
「ちょっと! 動いたら当たらないって言ってるじゃない!」
「もう痛いのは嫌なの……!」
火球から逃げながら、アルトリシアは泣きじゃくっていた。
こんな目に遭わなければならない理由はわかっている。彼女が両親の求める魔法使いではなく、それどころか一般人にも劣る出来損ないだから、せめて神子のメルニエラの役に立つよう尽くさなければならないのだ。
「ちょっと! 動いたら当たらないって言ってるじゃない!」
「もう痛いのは嫌なの……!」