虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

「うん!」

 彼女が声をかけるより早く、室内にふたりの男が姿を現した。前触れなく突然現れても、もうティトは驚かない。

「よう、王子サマ。元気にしてたか?」

「サフィお兄ちゃんも元気?」

「元気すぎて暇なぐらいだ」

 サフィは茶化すように肩をすくめて言う。その横にいたルブがティトの前に屈んだ。

「俺はお久し振りじゃないもんな」

「ルブはぼくの先生だもんね」

 そういえばとアルトリシアは思い出した。

 自分が事件のあとに寝込んでいる間、ルブはティトに魔石としてのあれやこれやを教えていたのだ。ティトをたくましく感じるのはその成果もあるのだろう。