「ゼノハルト様。相手はちっちゃな子どもなんですよ。いきなり問い詰めても怯えるに決まってるじゃないですか」
「別に問い詰めてなど」
「ご自分が誤解されやすい質だってご存知でしょう?」
指摘され、ゼノハルトが眉根を寄せる。アルトリシアからすれば機嫌を損ねたようにしか思えなかったが、女性は気にせずさらに続けた。
「まず、見下ろすのはおやめください。ただでさえ背が高くていらっしゃるんだから、お嬢様だって怖がりますよ」
「……たしかにずいぶんと小さいが」
ちら、と橄欖石色の瞳がアルトリシアを捉える。
「怖がらせるつもりはない。楽にしていろ」
「別に問い詰めてなど」
「ご自分が誤解されやすい質だってご存知でしょう?」
指摘され、ゼノハルトが眉根を寄せる。アルトリシアからすれば機嫌を損ねたようにしか思えなかったが、女性は気にせずさらに続けた。
「まず、見下ろすのはおやめください。ただでさえ背が高くていらっしゃるんだから、お嬢様だって怖がりますよ」
「……たしかにずいぶんと小さいが」
ちら、と橄欖石色の瞳がアルトリシアを捉える。
「怖がらせるつもりはない。楽にしていろ」

