虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

「意外と君は頭に血が上りやすいんだな。まさか剣を抜こうとするとは思わなかったよ」

「すまない。あれ以上、あの男に呼吸を許したくなかった」

「うん、気持ちはわかるんだけどね」

 今頃、マイネス家の人間は私物も許されずに騎士たちの手で国境へ送られているだろう。

「さて、お説教はこのぐらいにしておこうか。君はこれからどうするつもりだ?」

 ファイスに問われ、アルトリシアは父の発言を待つ。だが、ゼノハルトは彼女の代わりに道を示さなかった。

 なにも言わない様子を見て、自分が答えを出さなければならないのだと悟る。

(どうしたいかなんて、今まで考えなかった)