虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

「牢獄に囚われた娘を血が滲むまで殴りつけるのがしつけか」

 うなるようなゼノハルトの言葉を聞き、マイネスが叫ぶ。

「助けてやると言ったのに拒むのが悪いんだ! あのままだったらモーゼル卿に処分されていたところを、誰のおかげで生きながらえたと思ってる? 感謝されこそすれ、糾弾される筋合いはない!」

 マイネスは真っ赤な顔で唾を飛ばしながら言い、ゼノハルトの陰に隠れたアルトリシアを指差す。

「八年間、出来損ないのお前を養ってやっただけでも感謝するべきだろう!」

 静まり返った室内にマイネスの怒号はよく通った。

 一拍置いて、自身の発言を理解した彼の顔が赤から蒼白へと変わる。