このままではアルトリシアの知る真実が歪められる。しかし口のうまさで子爵にまで上り詰めた彼に、どう反論すればいいのかがわからない。
(私は嘘つきじゃない。嘘つきはあの人なのに――!)
怒りのあまり顔を真っ赤にしたアルトリシアは、自身が発するべき言葉を探し出せず唇を噛む。
「娘のしつけはまた改めて。……ですが、どうか私も被害者だという事実をご理解ください。不当に奪われた愛娘を助けるために仕方がなく手を貸していたのです」
そのとき、これまで黙っていたゼノハルトが口を開いた。
「愛娘だと?」
あれだけ騒がしかった室内が一気に静まり返る。
(私は嘘つきじゃない。嘘つきはあの人なのに――!)
怒りのあまり顔を真っ赤にしたアルトリシアは、自身が発するべき言葉を探し出せず唇を噛む。
「娘のしつけはまた改めて。……ですが、どうか私も被害者だという事実をご理解ください。不当に奪われた愛娘を助けるために仕方がなく手を貸していたのです」
そのとき、これまで黙っていたゼノハルトが口を開いた。
「愛娘だと?」
あれだけ騒がしかった室内が一気に静まり返る。

