一方で被害の大きかった北の地区は今も犠牲者を弔う黒い煙が空を覆っている。神官たちの祈りが間に合わず、事件から日にちが経った今も、まだ埋葬されていない遺体が残されていた。
「早くまたお祭ができるようになったらいいね」
アルトリシアにはそれしか言えず、また甘い紅茶をすすった。
「パパはもうちょっと忙しい? よね?」
「そうだな。ファイスの……陛下の手が少しでも回るようにしなければならん」
「えっと、身体に気をつけてね」
事件以来、ゼノハルトの顔からは疲労の色が消えない。
「早くまたお祭ができるようになったらいいね」
アルトリシアにはそれしか言えず、また甘い紅茶をすすった。
「パパはもうちょっと忙しい? よね?」
「そうだな。ファイスの……陛下の手が少しでも回るようにしなければならん」
「えっと、身体に気をつけてね」
事件以来、ゼノハルトの顔からは疲労の色が消えない。

