虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

 ここに残っているはずの兵士たちはどこへ行ったのか。なぜ、人間の気配がしないのか。

 城の玄関口から廊下への扉を慎重に開け、警戒しながら足を進める。気は逸るが、城でも異常事態が発生していると思われる中、無計画に進むわけにはいかない。

 ひとつひとつ部屋を確認し、人間の姿がないかを探す。

 やがてゼノハルトは大広間にて信じられないものを目の当たりにした。

 魔獣によって荒らされた王都よりもなおひどい、凄惨な景色が広がっている。四肢を裂かれ、バラバラになった身体が点在していた。壁や床だけでなく天井にまで血痕が飛び散っており、明らかに人の手によるものではないと息を呑む。