やがて、ほとんど休みなく歩き続けていた足がようやく止まった。少し開けた場所の中心に、まるで待ち構えていたかのように真紅の鳥が鎮座している。
新手の魔獣の姿に怯えたアルトリシアがサフィの首にしがみつくと、震えるその背中を大きな手が優しくなでた。
「大丈夫だ。弟だよ。――久し振りだなァ、ルブ」
声を掛けられると、幻想的な鳥の姿が溶けるように消えて若い男へと変わる。
ルブと呼ばれた男は少年と青年のちょうど間くらいの容姿をしていた。赤い髪はつんと元気に跳ね、燃えるように鮮やかな真紅の瞳の装飾のようだ。サフィと違うのは、人間の耳があるところだろう。しかしその背中には翼がある。
新手の魔獣の姿に怯えたアルトリシアがサフィの首にしがみつくと、震えるその背中を大きな手が優しくなでた。
「大丈夫だ。弟だよ。――久し振りだなァ、ルブ」
声を掛けられると、幻想的な鳥の姿が溶けるように消えて若い男へと変わる。
ルブと呼ばれた男は少年と青年のちょうど間くらいの容姿をしていた。赤い髪はつんと元気に跳ね、燃えるように鮮やかな真紅の瞳の装飾のようだ。サフィと違うのは、人間の耳があるところだろう。しかしその背中には翼がある。

