虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

 頷いたアルトリシアは、はっと思い出したように懐から皮の袋を取り出した。商品を販売した収入がぎっしりと詰まっている。

「ちゃんと計算できたんだよー」

 満面の笑顔を作った娘から袋を受け取り、ゼノハルトも微かな笑みを返した。

「なにに使うかは決めたのか?」

「えっとね、やっぱりお菓子を買いたいなって」

 騒ぎの前に考えていたことだ。ゼノハルトと一緒に祭を回り、おいしいものを購入する。装飾品作りを手伝ってくれた使用人の彼にも、幾ばくかの謝礼と祭の土産を用意するつもりだ。

「もうすべて売り切れたのだろう。店は畳んで祭を回るか」

「うん!」

「俺は疲れたから寝る」