集まった住人たちの口から騎士にまで神子の話が広まり、アルトリシアに向けられる視線の数が増えていく。彼女自身は恐れ多い呼び名にうつむいていたが、そのせいで悪意のこもった別の眼差しに気づかなかった。
「どうして、あんな奴が」
濡れ、汚れた水の中から両親の手を借りて起き上がったメルニエラが双子の姉を睨みつける。遅れて現れた両親も、口々に褒めそやされるアルトリシアの話を苦々しげに聞いていた。
「神子は私でしょ? パパ!」
激昂する娘に向かって、マイネス子爵は無言だった。
「どうして、あんな奴が」
濡れ、汚れた水の中から両親の手を借りて起き上がったメルニエラが双子の姉を睨みつける。遅れて現れた両親も、口々に褒めそやされるアルトリシアの話を苦々しげに聞いていた。
「神子は私でしょ? パパ!」
激昂する娘に向かって、マイネス子爵は無言だった。

