虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

「アルトリシア」

 彼は娘の前に屈むと、言い聞かせるように顔を覗き込んだ。

「騎士団が来ていない以上、動ける者が率先して動くべきだ。ここには私しかいない」

「どうしても行かなきゃだめ?」

「ああ。手遅れになってからでは遅い」

 父の言葉は理解できるが、それはそれとして側にいてほしい。

 しかし、アルトリシアは自分の思いを押し込めて、唇を噛みながら頷いた。

「サフィたちと一緒にいる」

「いい子だ」

 大きな手でなでられても今は少しもうれしくない。

 ゼノハルトはアルトリシアをあやしたのち、再びサフィとルブを見た。

「頼む」