虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

「私の方で申請を出しておこう」

「ほんと? ありがとう、パパ!」

 喜びのあまり飛びついた娘を、彼はぎこちなく抱き留めた。

 自分はこんなに甘い人間だっただろうか? と疑問を覚えながらも、アルトリシアの喜ぶ姿を前にするとどうでもよくなったのは内緒だった。



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 ひと月後、待ちに待った祭の日がやってきた。

 今日のアルトリシアは王都の中心にある広場で出店を行うため、いつもより念入りにおめかしされている。