虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

「本人は気づいていないけれど。一国の王子ともなるとどうしても避けては通れない。この子の本性が心ない者たちに知られたら、さらに立場が危うくなるだろう」

「アルトリシアを巻き込むつもりならば、私が許さん」

「そこは私も国王だから。知った以上、利用はさせてもらうよ」

 穏やかなファイスの瞳に捉われたアルトリシアが、ゼノハルトの服をぎゅっと掴む。応えるようにゼノハルトも彼女の背中を抱き寄せた。

「君を敵にはしたくない。王立学校時代の親友だからね」

「そう思うのなら、手段は選べ」

「国王になった私にそんな言い方ができるのは君だけだよ」