虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい

「妻は、人間だよ。少なくとも心は」

 ファイスが静かに答える。ゼノハルトもそれ以上はなにも言わなかった。

「私は彼女と出会い、恋をした。だから求婚したんだけどね。そこで自分の正体を明かしてくれたんだよ」

「なぜ、そこで断らなかったんだ」

「愛していたから」

 ティトがこくりこくりと首を傾かせる。大人たちが真面目な話をしているからか、それとも人間に戻れた安心からか、眠くなったようだ。

「この国の法に、魔獣と結ばれてはならないなんてものはなかったしね」

「当たり前だ。誰がそんな突拍子もないことを考える?」

「これからも婚姻を禁じる法は作らせないよ。私が国王であるうちはね」