「てか!美乃里たちのスタイリストよ!湯前先輩だって?!」

「え、それも貼り出されているんだ」

「あったりまえじゃん!アズコンは、スタイリストで決まると言っても過言じゃないんだから」

と萌ちゃんが机に手をつく。

圧がすごい……。

「湯前先輩、去年2年生で3年担当して優勝に導いたって話だし」

「優勝候補って謳われていたのは他の2組だったから、予想外すぎてステージでめちゃくちゃ盛り上がったらしいよ」

「へー、そうなんだ」

昨日、本人からちょこっと話は聞いたけど、そんなにすごかったんだな。

「湯前先輩もあの独特な雰囲気でまぁおモテになるからね〜」

なにやらさゆちゃんがニヤリとする。

「ぶっちゃけ、美乃里どうなのよ」

「え、どうって……」

「美乃里、果歩くんのことはまだ苦手なんでしょ?」

「う、うん……」

『好きだよ』

夢の中の彼に言われたセリフがなぜか頭の中で再生されてしまう。

やめやめ。