「一条さん、俺のことも和樹でいいよ。俺も柚ちゃんって呼ぶ」

「は、はい……か、和樹くん」


 男の人とお父さんや叔父さん以外で話したの久しぶりだ。女子校だったし、異性の同年代と話すこともなかったし……。


「あ、璃空もうすぐ来るらしいよ」

「今かよー!」

「璃空?」

「いつメンの主格だよ」


 すると数分後に堂々と現れた学ランを崩したように着ている男子生徒が教室に現れた。