「志岐(しき)さん志岐さん、一日だけ俺の彼女のフリしてくれない?」 放課後の教室。 一人で残っていた私のところに、クラスメイトの夏目(なつめ)くんがやって来た。 「え、彼女の……フリ?」 「うん、一日って言っても今から数時間だけ。 ということで、レッツゴー!!」 「ちょ、ちょっと夏目くんっ……!?」 半ば無理矢理に腕を引っ張られ、有無を言わさずに連れ出された。 これが、平凡な私の人生を変えた……第一歩。