昨日は、客室で一人お茶をしている最中、堂々と真っ正面から突撃してきた。

だが、しかしすぐに護衛官と神殿から追ってきた弥勒様に捕まり、大暴れしながらも強制連行されていった。

まあ、韋駄天様らしいといえば、らしいのだけど。

恐らく、この後弥勒様も登場するだろう。脱走者を追って。




「韋駄天様!私のことはいいですから、どうか療養に専念して下さい!」

「ダメだぁぁ!謝罪も碌にせずに療養なんぞ出来るかぁぁ!……舞空、不甲斐ない親子で申し訳ない!申し訳ないぃっ!」

「そ、それはわかりましたから!ですから、早く神殿に、弥勒様のもとへお戻り……」

「だから、それはダメだぁぁ!一言、いや何言でも謝らせてくれぇぇ!あの愚息には、謹慎させて反省文を何枚も何枚も書かせておる!私も反省文書くぞ!だからこの通り!」

反省文……そんなものを書いて、誰に読ませるのか。

私?いや、お断りします。



「は、反省文はいいですから、療養してください!」

「いやいやいや!療養より謝罪だぁぁ!舞空、おまえが許してくれるまで、城に戻ってきてくれるまで、この頭、何度でも下げる!」