「でも……それじゃ、今度は聖威が危険な立場になるじゃない」



すると、「え?」と、何故か冷やかしのような笑みを浮かべながら、首を傾げている。



「何なに?私の心配をしてくれてんの?」

「ちょっ、ふざけないでよ」

「ははっ」



軽く笑った後、今度は不敵な笑みとなる。

余裕ぶちかまし、向かうところ敵なしと言いたいような、強気の態度だ。



「私を狙ってくんなら、願ったり叶ったりだ。この私が、簡単に負けるかって?……今度こそ、ケリをつけてやるよ。星宿院家御家騒動にピリオド打たないとな?」

「ぴりおど?」

「終止符!要するに決着つけるって意味!……あぁーもう。このクソ世界、さっさと横文字普及させろよ」

「わ、わかった。覚える。って、私が普及させるの?何それもう」





この天界での戦いは、これで終わりだけど。

聖威の戦いは、まだ終わらない。

いや、これからもっと苦しいものになるだろう。



だけど、そんな状況でも笑い飛ばして前を向く。その強さ。

……やっぱり、聖威は私にとって。

誇れる友人、仲間だ。



一人で勝手にそう思っててもいいかな?なんて。

心の中で、問い掛けた。