……その可愛らしい笑顔を見て、思う。 手練れの神術士だろうが、月輪界のお姫様だろうが。聖威は、私と同じ年頃の少女なんだな、と。 「……ねえ、聖威」 「ん?まだなんか聞きたいの?」 「うん……」 だから、恋心のひとつや、ふたつ。 あっても……。 「……天王様と、何があったの?」