絶対偉いって思ってないのが丸分かり。

まあ、棒読みになるのも仕方ない。

だって、その提出物の期限、昨日までだったし。

「せんせー、これなに?」

ふと、美術室を歩き回っていた友達の1人が、床に立てかけてあったキャンバスを見て聞いた。

「それは、美術部の作品だ」

「へぇ。見ていい?」

「いいぞ。学習発表会の時に飾るつもりだから」

先生から了承を得ると、友達は1番手前にあったキャンバスを表に向けた。

「うわっ、すっげ!」

第一声。

彼から出たその言葉に驚く。

「えっ、なになに」

「俺も見たい」

次々と群がっていく友達。

俺もそれに続く。