中間テストの答案用紙がすべて返ってきて、ようやく応援団の練習が始まる。

今日はその初日。顔合わせをする。

結大と向かった3年G組の教室には何人かの応援団らしき生徒がいて、その中に。

「あっ、せんぱーい♡」

と猫なで声で近づいてくる有馬 未宇の姿を見た。

俺の顔を一瞬見た結大は、ふっ、と失笑した。

「嫌そーな顔」

ボソッと言われ、思わず表情に出ていたことを理解する。


体育祭までの短期間で集中的に応援団の練習がある。

毎日嫌でも顔を合わせなければならない。

「そんじゃ、一旦休憩な」

男子だけの合わせ練習が終了し、この後女子を交えての練習。

休憩に入ると、女子から飲料を差し入れられる。

「はい、志希君」