店内奥の二人がけのテーブルには、渋い緑茶と四角く成形された金つばが載ったお皿が置かれている。
そわそわとする絃乃と対照的に、落ち着いた詠介は話を切り出す。
「百合子さんと藤永さんのことなんです」
「…………」
ええ、そうだろうと思いましたよ。共通の話題といったら、それしかないですもんね。
心の中でやさぐれていると、詠介が声のトーンを低くする。
「絃乃さんのおかげで、二人の仲は順調です。想定よりも早く、仲が深まって驚きましたが、今後の予定も滞りなく進みそうです」
「……それはよかったです」
「前々から疑問だったのですが、絃乃さんは普通の女学生と少し違っていますよね」
「え……」
思わぬ指摘に目を丸くしていると、言葉が足りないと思ったのか、咳払いをして詠介が話を続ける。
「僕とこうして話しているのもそうですが、初対面の男にも物怖じをしない方というか。器が別次元とでもいいましょうか。それに物わかりがよすぎるというか……ひょっとして未来が見えているのではないかと」
「…………」
「あ、責めているわけではないんですよ。実際、とても助かっていますし。ただ、ちょっと僕が知っていた白椿家のご令嬢と雰囲気が違っていたので……ちょっと気になって」
そこで言葉を切ると、彼は手前の湯飲みを傾けて喉を潤した。
一方の絃乃は瞬きさえ忘れて、詠介を注視することしかできなかった。
そわそわとする絃乃と対照的に、落ち着いた詠介は話を切り出す。
「百合子さんと藤永さんのことなんです」
「…………」
ええ、そうだろうと思いましたよ。共通の話題といったら、それしかないですもんね。
心の中でやさぐれていると、詠介が声のトーンを低くする。
「絃乃さんのおかげで、二人の仲は順調です。想定よりも早く、仲が深まって驚きましたが、今後の予定も滞りなく進みそうです」
「……それはよかったです」
「前々から疑問だったのですが、絃乃さんは普通の女学生と少し違っていますよね」
「え……」
思わぬ指摘に目を丸くしていると、言葉が足りないと思ったのか、咳払いをして詠介が話を続ける。
「僕とこうして話しているのもそうですが、初対面の男にも物怖じをしない方というか。器が別次元とでもいいましょうか。それに物わかりがよすぎるというか……ひょっとして未来が見えているのではないかと」
「…………」
「あ、責めているわけではないんですよ。実際、とても助かっていますし。ただ、ちょっと僕が知っていた白椿家のご令嬢と雰囲気が違っていたので……ちょっと気になって」
そこで言葉を切ると、彼は手前の湯飲みを傾けて喉を潤した。
一方の絃乃は瞬きさえ忘れて、詠介を注視することしかできなかった。



