「……ママ!!」

私は飛び起きた。

夢だったんだと気づくと、悲しくなる。


「相原っ!!」

部長の声…

私、死んでない。


「部長…」

「お前…今、先生呼んでくる」


そう言って部長はどこかへ行こうとする。


待って、行かないで…

そう思った。

気づくと部長の腕を掴む私。

行かないでほしい…傍にいてほしい…


もう、誰も私の傍からいなくならないで…


「相原…」

「行かないで…」

「……わかった」


部長はそう言うと私の手を握ってくれた。

ナースコールを押していたけど、そのときもずっと手を離さないで力強く握ってくれている。


「ありがとうございます…」

落ち着く。

安心する。


部長が傍にいてくれるから。