「お前がやらなくていい。俺がやる」

そう言って片付け始めた夏夢さん。


だけど、見てると物を端によせるだけ。

意味ないんだけど…


「夏夢さん、座っててください。それじゃ片付けになりません」

「は?お前は黙って座ってろ」


いやいや!!

夏夢さんこそ、黙って座ってて欲しい。


確かに綺麗に見えるけど、物を端によせてるだけだよ?片付いてないよ?


「端によせるだけじゃ片付けじゃないです」

「うるせぇ。これでいいんだよ」


いやー!よくなーい!!!

もしや夏夢さんって、片付け苦手?


初めて来た時も物を端によせてただけだったっけ?

今思い出したけど。


「もう!だったら、私が言った通りに片付けしていってください!」

「…………わかった」


渋々了承していただき、テキパキと夏夢さんに指示していった。

30分くらいしたら綺麗に片付けができていた。


「疲れた」

「お疲れ様です」


ブツブツと文句は言ってたけど、ちゃんと私の言う通り動いてくれた夏夢さん。

家の端から端まで動いてたわけだし、疲れたのも当たり前だよね。


でも、散らかしたのは本人だし仕方ないことでもある。

これからは、私がしっかりやらないとな。