気がつけば昼休みになっていて、あゆみちゃんが私の席にやって来た。



「アリス、お弁当、外で食べない?」



「いいねっ、外で食べるの久しぶりだねっ」



お弁当を手に、校舎の裏側のほとんど人の来ないベンチまで行くと、あゆみちゃんがゆったりと木製のベンチに腰かける。



「アリス、最近、楽しそうだね♪」



「え? 私が? そ、そうかな⁈」



「うんっ、ドキッとするくらいキレイになった♡」



「そ、そ、そ、そんなことは……」



あわあわと動揺していると、あゆみちゃんがサンドイッチを手に、にっこり。



「あのさ、水島くんって……」



「ごほっ‼」



な、なぜ、いきなり莉生の名前が?



「……アリス、大丈夫?」



「う、うん。り、莉生がどうしたの?」



「カッコいいよね♡」



「う、うん」



「ぷっ! ぷぷっ! アリス、顔、真っ赤だよっ?」



「ホ、ホント?」



「そんな顔してたら、アリスが水島くんを好きなこと、みんなにバレちゃうよ?」



うえっ⁈



あ、あ、あゆみちゃん⁈