昼休み、どこかにふらりと出かけていた上谷が、教室にもどってきた。



そのまま固い表情で、俺の席にやってくる。



「莉生、ちょっといいか?」



「ん」



どこかピリッとした空気をただよわせる上谷と、人のいない非常階段に座り込む。



「どうしたんだよ。こんなとこで飯食うとか」



黙り込んでる上谷をちらっと見て、肩をすくめる。



とりあえず、腹減ったし。